寸借詐欺にご注意を
寸借詐欺とは、人から少額の現金を借りた上で、そのまま返さない詐欺です。
少額だから善意で貸した側も、わざわざ訴えたりしない故に蔓延していると言い、コロナウイルスの影響から、このような詐欺が急増しています。
中には数百円単位で寸借詐欺を行う者も居ます。数百円程度なら、確かに警察に訴える方も少ないかもしれません。
しかし、当然ながら1円でも詐欺を働けば犯罪です。
詐欺の手口
寸借詐欺の典型的な手口として次のようなパターンがあります。
駅や商店街など、人通りの多いところでいかにもお人よしそうな人を見つけては「初めまして、すいません。○○学校へはどう行けばいいのでしょうか?」と声をかけて道を訊き、次のような感じでお金を借ります。
「実は来年から○○学校で教師をやるのですが、財布を落としてしまったようです。歩いていくには難しい距離ですね。申し訳ないのですが、バス代を貸していただけないでしょうか?必ず返します」
そう言って名前や住所・連絡先が書いてあるメモを渡します。当然、でたらめに書いたものです。
「連絡先も貰ったし、学校の先生か・・・なら安心かな」
なんて思ってしまい、お金を貸してしまうケースがあるのです。
過去の事例
関東大震災では、このような詐欺的行為を警察相手に行い、百万円近くをだまし取った事件も多々ありました。
実は、交番には電車賃程度なら貸し出す用意があります。その際には名前や勤め先、住所と電話番号などが書かされますが、デタラメな記述をしても確認などはしません。
震災直後では、可哀想に思った警察が自腹を切ってタクシー代を支払ったというケースもあります。
警察は、まさか警察相手にどうどうと詐欺をする人がいるなんて、考えてもいないのです。
安易に他人を信用しないこと
コロナによる貧困の蔓延から、再び寸借詐欺が急増しています。
切実そうに見える人ほど危ないとはよく言ったものです。恐らくこのような詐欺は、身近でも頻繁に起こっていると思います。当然ですが、いくら優しそうな外見をした人でも見知らぬ人に現金を渡すのはやめましょう。